ゆとり主婦のタワゴト

日々思うこと、頭の中のこと、ひっそりと自己主張。

期間限定の感情

10代の頃は、曲を聴いて胸を鷲掴みにされたような気分になったり、息苦しくなったり、涙が流れたり、好きな曲のはずなのに気持ちがずーんと沈み込んでなんだか立ち直れない気分になったり…何かを見聞きすることにとても体力を使っていた。

音楽に限らず、例えば『耳をすませば』や『時をかける少女』あたりの映画は、気持ちも元気で体力のあるときでなければ、なんだか見れなかった。うっかり見ると、「ゔ、、お腹痛い、、」となっていた(笑)

昔から好きなものは変わらない。

子供の時に見たり聴いたりして大好きだったものは、今でも同じように鑑賞するけれど、当時のようにコントロールできない気持ちに支配されることはなくなった。もちろん、胸にグッときて切ない気持ちになったりはするけれど、いつからか当時のようなしんどさを含んだ気持ちは芽生えてこなくなった。

そりゃ、思春期と呼ばれる年代の感受性とアラサーの感受性には雲泥の差があるだろうし、未だにそんな気持ちに支配されていては日常生活に支障をきたす。学生の間だけ許された、期限付きの感情だったのだろう。実際、当時はそんな感情が邪魔でもあった。こんなに苦しくなるならしばらくこの曲は聴けないや、なんて思うこともあった。

でも、いざそんな期間限定の感情が、自分の知らぬ合間に無くなっていたことに気づくと寂しい。いつがタイムリミットだったのかわからない。もう、ああいった衝撃は起きないのだろうか。何かに心を突き動かされて、身震いするような感覚はもう二度と起こらないのだろうか。

…なんてことを未だに考えてしまうのだから、中身だけは思春期と変わらないかもしれない。以前テレビを見ていたら蒼井優が、 「女性って30前に第二次思春期を迎える気がするんです」 といっていた。なんだか分かるな〜と思いながら、こんなことを考えている。なんだか分かるな〜と俯瞰しながら、スッと日常生活に戻れる時点で、やっぱりあの頃とは違うのだけれど。

そんな近ごろは、テレ東音楽祭での島袋寛子とのコラボを見てglobeの『precious memories 』をヘビロテしている。