2000年のかっこいいの詰め合わせ
長瀬智也、宮藤官九郎、堤幸彦、窪塚洋介、加藤あい、小雪、山下智久……
誰をピックアップしたらよいのかわからないほど豪華絢爛な、今の時代では考えられない、夢のようなラインナップのドラマ。石田衣良原作の『池袋ウエストゲートパーク』(プロデューサーも磯山晶。本当に役者陣は出ている人全員好きすぎてキリがないので触れないでおこう…)
ドラマ大好き小学生だったのだが、これはリアルタイムでは母に見せてもらえなかった。中学生になってから再放送やDVDで何度も見た。
母がNGを出すのも頷ける過激なドラマだ。が、かっこいい。何はともあれ、かっこいい。全てが新鮮。
タイトルの略し方IWGPも、G-BOYSも、なんと歌っているのかよくわからないSads『忘却の空』も、ダボダボした感じの服装も、マコちゃんが言う、あ〜めんどくせぇ!も。
なんかもーーーぜーーーんぶ!かっこいい!!!!
…思春期の私はもう虜。アラサーになった今でも虜です。
脇を固めるベテラン勢はもちろんだが、若い役者たちもとてもうまい。
今テレビに出ている若手でやろうとしたら寒くなる。キングなんて窪塚にしかできない。そしてしつこいが、長瀬のかっこよさがほんとに半端じゃない。そのかっこよさを言葉で書こうと試みているのだけど、やっぱ無理。
DVDの特典映像のクドカン、とても尖っていた…今は気のいいおじさんだけど。
あの2000年代の空気感が凝縮された色、というのだろうか。面白いでは済まされない。画面を通じて伝わってくる高揚感、エモーショナルな質感、汚いことがかっこいい感じ、裏側にこそ真実があるのではと思わせる、とにかく他にはないドラマだ。
役者陣スタッフ陣の名前を見るだけで興奮してしまうなんて、最近ではないだろう。当時やっていたバラエティ番組や流行っていた歌でさえも、記憶の中でIWGPをもてはやすための根拠となり、ミレニアムを迎えた時代感を味わいたい時に、ふと見返してしまう。
何度見ても興奮覚めやらぬ、最強の「かっこよさ」が詰まりに詰まったドラマである。